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【活動報告】助成金を活用した「防災宿泊研修」を開催しました〜いざという時に備えて、楽しく学び、実践する2日間〜

今回、私たちは公益財団法人タチバナ財団様の助成をいただき、2026年3月27日(金)〜28日(土)の2日間にわたり、「防災宿泊研修」を実施いたしました。

放課後等デイサービスすまいるの障がいのあるお子さんたちとともに「ひと晩過ごす」という宿泊体験は、私どもにとっても初の大きなチャレンジ。 今回は、この熱気と学びに満ちた2日間の様子や、研修を通して見えてきた成果と課題、保護者・スタッフの声をご紹介します。

なぜ「宿泊を伴う防災研修」なのか?

近年、災害への備えとしてBCP(事業継続計画)の策定が進められていますが、「机上での計画が実際の災害時にそのまま通用するのか?」という課題がありました。

特に障がいのあるお子さんをお預かりする施設において、災害時に自宅帰宅が困難となり、保護者と離れて夜を越す場面(在宅避難や一時待機)は十分に起こり得ます。 しかし、日中の支援だけでは見えてこない課題がたくさんあります。

  • 夜間の行動確認や夜尿対策の有無
  • 定時服薬の管理・情報共有
  • 慣れない環境下での精神的ケア・パニック防止

今回の宿泊研修は、「BCPの実践的検証」を行うとともに、「初めての宿泊体験をクリアし、子ども・保護者・スタッフの不安を軽減すること」を主旨として企画されました。

当日のタイムスケジュール&活動の様子

[1日目:3月27日(金)]避難訓練・防災体験・宿泊体験

10:00〜 送迎スタート・避難訓練
事業所に到着後、まずは基本の避難訓練を実施。安全確認をしてスタートしました。
11:00〜 防災食づくり(昼食)
子どもたちと一緒に「豚汁」や「おにぎり」、災害時用の非常食を作って試食。少ない水で作れるご飯の味に「思った以上に美味しい!」と子どもたちもニコニコで完食していました。
13:30〜 「戸山サンライズ」へ移動&体育館遊び
宿泊先である全国障害者総合福祉センター「戸山サンライズ」へ車で移動。広い体育館でボール遊びを楽しんだあと、牛乳パックを使った手作りスプーン体験にも挑戦しました。
15:00〜 防災スタンプラリー&段ボールベッド作り
防災動画を観たり防災クイズに答えたりした後は、いよいよ段ボールベッドの組み立て!苦戦しながらも頑丈なベッドが完成し、「寒くないし、しっかりしてる!」と実際に寝転んで体験しました。そして、お楽しみのおやつタイムでは、手作りスプーンを使ってみました。
18:00〜 夕食・お風呂・自由時間・就寝
みんなで夕飯を食べた後は、自由時間にゲームやタブレットでリラックス。慣れない環境でも大きなパニックや不安になる子はおらず、21:00にはみんな安心して布団に入り、ぐっすり眠ることができました。
まずはすまいるでランチのおにぎり作り
豚汁と防災食も食べました
避難所で使うと想定される段ボールベッドを作りました
実際に寝転んで体験!「寒くないし、しっかりしてる!」
防災スタンプラリー
防災動画を観ました
お楽しみのおやつタイム♪
牛乳パックを使った手作りスプーンでゼリーを食べてみました!
お待ちかねのお夕食。おなかいっぱい!
代表理事の田中(看護師)も参加して夕食後の服薬管理をしました。「看護師さんみたいだね!」と子供たちに言われていました…!

[2日目:3月28日(土)]新宿区福祉課による「防災ワークショップ」&保護者会

6:00〜 起床・朝食・朝の散歩
気持ちよく目覚めた後は朝食をとり、周辺を散歩してリフレッシュ。
10:00〜 新宿区福祉課 講師による「防災ワークショップ」
保護者の皆様やご家族(きょうだい児含む)も合流し、新宿区福祉部地域福祉課の方をお招きして講座を開催しました。
新宿区の福祉防災・災害関連死を防ぐ取り組み
「福祉避難所」の仕組みと避難の流れ(まずは自宅での「在宅避難」が基本であること等)
「要配慮者災害用セルフプラン(あんしん手帳・おねがいカード)」の作成ワークショップ
12:15〜 昼食を取りながらの振り返り・保護者会・解散
親子で軽い昼食をとりながら研修を振り返り、13:50にお子様と一緒に笑顔でご帰宅となりました。
朝食
戸山サンライズのゲームで遊びました
森永製菓 長期保存食マリー
新宿区の福祉防災・災害関連死を防ぐ取り組み
「福祉避難所」の仕組みと避難の流れ
軽い昼食をご用意させていただきました
家族やきょうだいさんと一緒に

アンケート結果(保護者・スタッフの声)

研修後に行ったアンケートでは、たくさんの温かいお声と貴重なご意見をいただきました。

防災への理解度:  80%の保護者が「とても深まった」「少し深まった」と回答

防災ワークショップ:  100%が「とても良かった」「良かった」と高評価

【保護者様からのご感想(一部抜粋)】

  • 「障がいのある娘が少しでも安心して過ごせるよう、在宅避難ができるような備えを進めたいと思いました。」
  • 「避難場所に行ってみる、1日ペットボトルで過ごしてみるなど、用品を揃えるだけでなく家族で実際に動いて体感したいです。」
  • 「『あんしん手帳』や要援護者名簿登録など、具体的で参考になるお話が聞けました。」

スタッフアンケートより

  • 全体評価: 90%のスタッフが「とても良かった」「良かった」と回答。
  • 意識の変化: 90%が「防災への意識が深まった」と実感。
  • 学びと収穫: 実際に夜間や集団生活を経験したことで、「日中見せない一面の発見」「服薬管理や夜間対応の具体課題の抽出」ができたことが最大の収穫となりました。

研修を終えて

代表理事:田中 歩

この度は、公益財団法人タチバナ財団様におきましては、助成金を交付いただき、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

本事業の目的は、宿泊を伴う防災体験を通して「策定したBCP(事業継続計画)が実際の災害時にも通用するのか」を検証することでした。当法人として、放課後等デイサービスで障がいのあるお子様をお預かりし、ひと晩をともに過ごす取り組みは初の試みでした。

夜間の対応や定時服薬の管理など、日中の支援だけでは見えにくいお子様の情報を事前にご家庭から共有いただく重要性を改めて実感いたしました。当日は子どもたちも防災ゲームや段ボールベッドの体験、非常食の試食などを通して、終始楽しみながら防災に触れることができました。

実際の被災時には、強い不安の中での対応が予想されます。しかし、今回の宿泊体験によって「初めて」という壁を一つ乗り越えられたことは、ご家族・子どもたち・スタッフ双方にとって非常に大きな糧となりました。

今回の訓練では子どもたちが「またやりたい!また泊まりたい」と楽しすぎてしまった部分もあり、訓練の難しさも感じました。ただ実際の災害時に、この経験が生かされて、子どもたちが安心して過ごせるなら、きっと笑顔があり、私たち大人も乗り越える力になると思いました。

当法人には医療的ケアを必要とする重症心身障害児施設もございます。今回の貴重な経験を、法人全体の防災体制のさらなる強化に活かしてまいります。

管理者:松井 優子

今回の防災宿泊研修は、現場の支援体制を見直す上で大変貴重な機会となりました。これまでBCPの策定を進めてまいりましたが、机上での検討にとどまっていた部分が課題でした。今回、実際の動きを伴う訓練を実施できたことで、計画の実効性を確認するとともに、現場運用における具体的な課題を抽出することができました。

特に、夜間の行動確認や確実な服薬管理など、夜間支援ならではの緊張感や対応の難しさを身をもって実感いたしました。一方で、集団行動を共にする中でスタッフ同士の連携や連帯感が深まり、支援者としての成長につながる実りある経験となりました。

不安を乗り越え、逞しい姿を見せてくれた子どもたちの成長にも大きな感動をもらいました。このような素晴らしい機会を与えていただきましたことに、改めて深く御礼申し上げます。

「体験した」が自信になる!〜防災の根っこを育て、次の安心へ〜

今回の防災宿泊研修を通して、子どもたちは「非常食を食べた!」「段ボールベッドに寝た!」という「これ知ってる!やったことある!」という防災の根っこを育てることができました。

また、スタッフ・ご家庭双方にとって、言葉だけではない「リアルな防災」を考える最高のきっかけとなりました。

すまいるでは、これからもお子様たちが安心・安全に過ごせる環境づくりと、地域・ご家庭と連携した防災体制の強化に努めてまいります!

ご参加いただいたご家族の皆様、ご協力いただいた新宿区福祉課の皆様、そして温かいご支援をくださった公益財団法人タチバナ財団様に、改めまして厚く御礼申し上げます。

助成金で「リアルな防災」を考える災害時への取り組みができました。ありがとうございました!

【事業概要】

  • 事業名: 防災宿泊研修 〜いざという時にそなえて〜
  • 主催: 特定非営利活動法人えがおさんさん 放課後等デイサービスすまいる
  • 助成: 公益財団法人タチバナ財団
  • 実施日: 2026年3月27日(金)〜28日(土)
  • 宿泊先: 戸山サンライズ(新宿区戸山)
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